安藤義茂 逝去とその後
画家が名声を得ると堕落する、という安藤の発想はいささか窮屈すぎるが、今日の画壇を見ると確かにそう考えざるを得ない事実は多々ある。
そもそも彼にとって絵を描くことや芸術品の創造は「無窮の道であり天へ […]…


北荘画廊で刀画を発表していらい安藤の身辺は慌しくなる。見知らぬ人から問い合わせを含めいろいろな手紙が届いたり、美術評論家は訪ねてくる、美術ジャーナリストの出入りは頻繁、各公募美術団体への入会勧誘も多くなる。
画家としての […]…


画家安藤義茂の評価はこの独創的な「刀画」によるところが多い。勿論基本的に描く力があってのことだが、鬼神のように描き込む彼の体質にもっとも合っていたのだろう。
空襲警報も無視、台所の薬缶を火達磨にするなど、異常なほど描き […]…